漢方と花粉症

春先になると、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどで多くの人を悩ませるのが花粉症です。
漢方から見て花粉症は、体内の水分バランスが崩れていること（水毒）によるものとされています。花粉症は体質そのものが問題になりますので、体質改善を日頃から心がけることが大切です。
症状によって使われる漢方薬は種類が異なってきます。
まず、薄い鼻水が一日中止まらず、くしゃみを繰り返す症状には、「小青竜湯」が適しています。この漢方薬はアレルゲンを取り除き、体を温め、水分の代謝を調整する働きがあると言われています。
また、くしゃみ、鼻水が治まったあとでも鼻づまりが残る症状には、「葛根湯加川?辛夷」が適しています。この漢方薬はアレルゲンを取り除き、体を温めて鼻づまりを改善する働きがあるといわれています。
さらに、慢性化し、鼻水が粘っこくなり膿のようになって出る、充血、目のかゆみ、口の渇きなどの症状のある花粉症には、「荊介連翹湯」が適しています。この漢方薬は、抗炎症作用によって炎症を鎮めて、慢性鼻炎を改善していく働きがあると言われています。