メディファーマ奈良

黒文字(友の会だより令和6年5月号)

クロモジ(黒文字)はクスノキ科の植物で、日本固有種の香木の代表格です。枝は和菓子についてくる菓子切り用の高級爪楊枝に使われていますので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。クロモジは日本人の生活と関りが深く、根の皮や枝葉を乾燥させ、煎じたものが古くから民間療法として用いられてきました。また、幹や枝を乾燥させたものは生薬「ウショウ(烏樟)」として使用されています。クロモジにはリナロールという精油成分が含まれており、甘く華やかでとても上品な香りがし、リラックス効果が期待できます。マリリン・モンローが愛用していたことで有名な「シャネルの5番」に、かつてはローズウッドが使われていたそうで、香りがクロモジと似ていることから、和製ローズウッドとも呼ばれています。最近の研究では養命酒製造(株)と信州大学農学部の共同研究により、インフルエンザの感染予防効果が明らかとなっており、効果的な予防手段して期待されます。クロモジを用いた商品として養命酒製造(株)から薬用養命酒やクロモジのど飴(黒蜜×ハーブ、生姜はちみつの2種類)が販売されていますので、気になる方はこの機会に是非お試しください。