季節の果物 柿(友の会だより令和4年9月号)
柿は日本の秋の味覚の代表的なものの一つで、「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」という正岡子規の代表句でも詠まれています。日本では古くから全国で栽培され親しまれてきたこともあり、その品種は様々で1000種以上あるとされています。また日本から海外へ広まったため海外でも「kaki」と呼ばれています。
柿はビタミンCが豊富な果物で、みかんの2倍以上のビタミンCが含まれています。ビタミンCには強い抗酸化作用があり、体を酸化から守ることで、病気や老化、肌トラブルを予防します。さらに柿にはβ-カロテンも豊富で、ウイルスや細菌に対する抵抗力を高めて粘膜を強化し、風邪の予防や肌荒れ防止に効果的です。他にもポリフェノールが豊富に含まれており抗酸化作用を示し、動脈硬化の予防にも効果があると言われています。
薬としては柿のヘタと葉が有名です。柿のヘタを柿蒂(してい)と呼び、しゃっくりの特効薬として使われています。柿の葉には抗菌作用があるため、奈良県名産の柿の葉寿司にも使用されています。
食欲の秋とも言われる季節。食べすぎによる血糖値には注意が必要ですが、秋の味覚である柿を食べてみませんか?